広島ホームテレビでいま、「水」をテーマにしたドキュメンタリー「あの河は今」の制作が進んでいる。二十九本の支流をあつめ、広島市内を六つに分かれて流れる太田川は、広島を「水の都」たらしめている「母なる川」だが、原爆投下という未曾有の破壊から復興させたのも、「水」の力ではないか。その太田川の水、それに注ぐ森、川の行き着く瀬戸の海は、いまどうなっているか。
それを、倉本聰、C.W.ニコル、立松和平、稲本正ら作家各氏が、現地をそれぞれ訪れて考える。倉本さんは、太田川の上流からカヌーで下りながら堰やダムや岸の緑やアユ漁を、稲本さんは太田川の源流の森を、ニコルさんはカヌーで下りながら浄水場を、そして立松さんは、オノミチサンゴが生きる広島湾の南西三十キロ、十キロ沖の藻場、ヘドロで埋まる河口、と沖から陸へ水中カメラで現状を伝える。
九月二十三日(祝)、宮島原生林の焼け跡に植林するための草刈を行った後、広島市南区のホテルでの制作発表に出席した倉本さんは、「太田川には三十六カ所もの堰とダムがあり、そのたびに川は涸れていたが、二キロも下るとまた清流に戻る。上中流ではまだ森が豊かだと実感した」と、また、東常哲也さん(前おおの自然観察の森レンジャー)の案内で冠山に源流を訪ねた稲本さんは、「冠山からは太田川の流れがえんえんと、その先の町まで見える。こんな場所は全国的にも珍しいですよ」と、広島の印象を話していた。
放映は十月二十六日(日)午後二時〜三時二十五分。
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