【大野町】夏、舗装された平地で技を磨いていたスケードボート少年らの姿は、寒風に洗われるよう減りつつあるが、寒さを避け、こともあろうに日本三景・安芸の宮島の表玄関、宮島口の地下道に出没した、という。現場は、未だ、禁止の国道2号線を横断する人が後を断たない交差点。「スケボー少年」が占拠するような事態にでもなれば、地下道を利用しにくい環境に拍車がかかるのでは、と懸念する声もある。関係機関は一様に「初耳」で、引き続き出没するようだと、警戒を強めていくことにしている。
スケボー少年は午後九時ごろ現れる、という。工事用のポールを運び込んで障害物を作り、技を競っている。近くの人の話によると、夏は上の道で毎日のように遊んでいて、冬、寒くなったので地下にもぐった、らしい。
一昨年八月に完成した地下道は、「さすがに国(建設省)の仕事」とうならせた純和風のたたずまい。通路を含めた内装は見事な御影石造り。その、自然の起伏がある石造りの上を、ローラー付きの板で少年が走り回り、地下道内は恐ろしいほどの音が共鳴している。
地下道は、長い信号待ちを解消するために設置された。待望の信号回避手段だったが、歩行距離が長くなるため、未だに、国道上を横断しようとする人がいる。廿日市警察署、交通安全協会らが毎月一日の「県の安全の日」や運動週間に現地で地下道の利用を訴えているが、違反者ゼロ、とはいかないようだ。
夜、地下に下りたらスケボー少年が轟(ごう)音をまいている−ようだと、当初の目的とは逆に、地下道を回避し、危険な国道横断行為が増えることは必至。地元の人からの苦情は今のところ関係機関に届いていない。まったく知らない地元民も多いところに、夜の地下道の不気味さがうかがえる。
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