WEBタイムス 2006年(平成18年)9月15日934号
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大平眞二のお天気コラム 空を見上げて 42

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 今年の夏は雷がよく鳴った。昼といわず夜といわず、雷の鳴る時があった。夏に雷が鳴ることに不思議はないが、例年と比べると多かったように思う。夏の雷は夕立に伴って鳴ることが多く、日中、それも午後が中心であろう。雷は一年を通して鳴ることがあり、地方によって鳴りやすい時期が違う。日本海側の地方は冬場に多いが広島の場合は夏に鳴ることが多い。
 雷の正体はいったい何者であろうか。昔は、雷神様の仕業と思われ、虎の皮の褌を締めた鬼が、雲の間に立ちたくさんの太鼓を打ち鳴らす姿が想像されていた。今ではこのような事を信じる人はいないだろう。誰もが自然現象であることを知っている。雲の中で電荷が分かれ、プラスとマイナスの電荷の間での放電現象が雷であるとわかっている。いわゆる大規模な静電気の仕業である。
 しかしながら、どのような仕組みで雲の中で電荷が分かれ、電荷の分布が片寄ってしまうのかは完全に解明されたわけではない。昔から様々な理論が発表され、修正が繰り返されてきた。実際に雷雲の中に入って調べるわけにはいかないため、地上での実験や観測を通じての研究しか方法がないわけである。
 その結果わかったことは、激しい上昇気流のある雲の中で発生し、雲の上端が氷点下20度以下の高さまで達することが条件となるようである。いわゆる、入道雲と呼ばれる雄大積雲や積乱雲の中で雷は発生する。垂直方向に発達した雲の中では対流活動が活発で、水滴や氷の粒などがぶつかりあったり、分裂を繰り返している。そうした過程で、雲の上部にはプラスの電荷が、下の方にはマイナスの電荷が集まる。下の方でも一部降水のある部分にはプラスの電荷がある。
 多くは雲間で放電が起こるが、地上との間で放電すると落雷といわれる。放電が起きたときに放電路の空気が非常な高温になり、その時の衝撃波が雷鳴となって聞こえる。近くに落雷があった場合は、バシッという短い音だけだが、遠くの雷は、ゴロゴロゴロと長く鳴り響く。この長く鳴り響く理由も諸説ある。
 雷の種類も熱雷、界雷、渦雷などに分けられているが、いずれにしても地上付近に湿った空気あり、地上付近と上空との気温差が大きくなった時に、対流が活発になり雷が発生することには違いがない。
 稲光雲間に見ゆる鬼の顔          気水


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