
▲「小学生からお年寄りまで読んでほしい」と松本さん
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【廿日市市】地域住民に地域への関心と郷土愛を深めてもらおうと、廿日市市宮内まちづくり委員会(原規矩男委員長)がまとめていた小冊子「宮内の歴史と文化」が完成した。宮内村の沿革から小字名、折敷畑の合戦、宮司が常駐していない小さな神社などを取り上げ、廿日市町史などをひも解きまとめた。五人の編集委員の一人、松本哲二朗さんは「ルビもふったので、小学生からお年寄りまでいろんな人に読んでほしい」と願いを話している。
「宮内の歴史と文化」は、B5判九十九ページでモノクロ印刷。在りし日の宮内村の写真や、「芸藩通志宮内村の図」、宮内公民館一階ロビーに掲示されている「宮内村全圖」なども掲載している。
制作は、「宮内地区に新しい住民が増えた」(松本さん)ことによる。市立宮内小学校に赴任して来る教諭からも、地元の歴史を知りたいという要望があった。住民の声にこたえる形で、できる限りやってみようと約一年前にスタートした。
当初は、町史から地元関連部分を抜粋して一冊にまとめればいいという考えだったが、文章の前後をつなぐために原稿を書き起こさなければならなくなったり、何が書いてあるのか分からない部分が出てきたり。町史編集の中心人物だった高木等さんが地元に住んでいたこともあり、協力してもらったそうだ。
面白いのは、一五五四(天文二十三)年六月五日に同地区で毛利軍と陶軍がぶつかったとされる「折敷畑の合戦」。松本さんは、「自刃した陶軍の将、宮川甲斐守房長がどのような人物か分からんから取材した」と笑う。取材先は、山口県玖珂郡美和町。単なる廿日市町史の抜粋以上のものが出来上がったと誇る。
印刷は何度も止めたというこだわり具合だが、それでも「時間がなく、明治から現代が書けなかった。六割ほどの出来」と心残りの部分もあるようだ。小字名のマップ作りなど別のアイデアもある。冊子の内容についても、宮川甲斐守切腹岩には、今も誰かが献花しているそうで、「宮内の人はもともと哀れみ深く人情深い」と繰り返す。調べた地元の歴史に関する話は、尽きない。「歴史ファンがたくさん増えてくれれば」とも話す。
冊子は、三千部を印刷。町内に配り、小中学校、図書館、公民館に寄贈したほか、地元の銀行など人が集まるところにも置いたという。
問い合わせは、宮内公民館TEL(0829)39・6011。
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