WEBタイムス 平成16年(2004年)1月1日803号
 新年号特集

スポーツクラブいよいよ 佐伯地域3月の設立迫る

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ニーズは何か。種目選定も設立時の重要なポイントになる(写真は12/6のにこにこプレイパークの様子)
 【廿日市市】目指すは「住民一人一スポーツ」−。「スポーツのまちさいき」復興へ平成十三年度に計画し、設立への取り組みを同十四年から始めた廿日市市佐伯地域の総合型地域スポーツクラブ「さいきスポーツクラブ」(仮称)が今年度末三月の立ち上げへ向け、準備が最終段階を迎えている。
 かつて、県西部はもちろん、県内に名をとどろかせた旧佐伯町時代の町技バレーボールをはじめ、各種スポーツで活躍を見せた同地域も、今やスポーツ実施人口の減少、衰退を見せる。同年十一月に同クラブ設立準備委員会を立ち上げ、会議を重ねると同時に、設立へ向けての動きを住民に知らせてきた。現在も体育指導員十人、地域住民ボランティア十六人の二十六人が、準備委員として精力的に取り組みを進めている。
 総合型地域スポーツクラブとはどんなものなのか。文部科学省が策定したスポーツ振興基本計画によると、地域住民が主体に運営し、複数の種目が用意されており、地域の誰もが、年齢・技術・趣味・目的などに応じて参加できるものとし定義している。
 同地域では、運動をしている人はもちろん、普段運動をしていない人にも体を動かしてもらい、クラブの大まかな雰囲気だけでもつかんでもらおうと「SAIKIにこにこプレイパーク」を企画。第一回目の開催には、約百人が参加し上々のスタートを切った。
 同十五年十二月までに佐伯総合スポーツ公園で開催した同パーク五回の参加者は平均七十人余り。今夏、地域内四小学校へ出張し開催した同パークも総計八十人を超えた。参加者の大半は定期的に参加し、残る二−三割が初めてという内訳だ。
 安定した開催の裏に課題が浮き上がってきた。これまで催した同パークは、住民周知を最大の目的とし、誰もが気軽に楽しめるニュースポーツなどを中心とした紹介性の強い単発的イベント色が強かった。十二月には初めて指導的要素を含む教室を種目に加えたが、設立までの残り三カ月でいかに継続性のある取り組みであることを住民に意識付け、魅力ある種目を加えていくことができるかが、会員獲得へのカギになりそうだ。
 「特定非営利活動(NPO)法人廿日市市スポーツ協会(旧廿日市市体育協会)やスポーツ少年団など既存の団体(の活動)を侵すつもりはない」と同委員会。参加者のニーズを踏まえ、各種団体と人の取り合いになることがないようにと、種目の選定にも頭を悩ませている。
 生涯スポーツなどを取り入れたスポーツ実施人口の底辺拡大とともに、競技スポーツを取り入れた選手育成も視野に入れる。地域内各団体がすでに取り組んでいる競技をどうするか、まだ取り組んでいない種目なら何が会員の興味を引くのか。指導者とスタッフの確保も欠かすことのできない一因だ。魅力的人材を確保・育成することで入会者も増え、合わせて運営資金も増加すると同会は試算する。
 自主運営に必要な資金面の核となる会費については、イベント開催時に参加者が参加料を払うことで、自分たちが運営をしているという意識付けを図る。「これまでのイベント参加は無料が当たり前という意識を変え、金銭を払うことで行政に頼っていない、自分たちが運営しているということを住民に理解してもいらたい」と阿部純二同会事務局長は受益者負担の確立を強調する。会費の設定額も検討中という。
 すでに全国各地で発足している同様のスポーツクラブの大半が、既存の団体が発展・集合などして立ち上げている中「基盤・核となる主体が何もない、ゼロからスタートしているのは珍しい」と同会は言う。ゼロからのスタートではないものの、役員や会員の会費と不足部分を地元企業の寄付で賄う、山口県柳井市の「SAスポーツクラブ」のような、行政の援助を一切受けない、頼らない、住民主体の完全自主運営スポーツクラブを理想とする。「当面は、行政の協力・支援を必要とするだろうが、将来的にはNPO法人を取得するなど、独立した運営をしていきたい」と話す。
 年が明け、二月にもクラブの正式名称を決定する。佐伯総合スポーツ公園を中心に地域内小・中学校体育館やグラウンドなどの場所は確保できるか、参加者の送迎はどうするのか、立ち上げを目前に控え、積もる不安は残るが「親子で夫婦で、家族皆が会員となり、スポーツクラブを通して地域コミュニティーをつくることができれば」と多くの会員登録を呼び掛けると同時に期待を膨らます。
 現在県内では、熊野町・吉田町・世羅西町・因島市・豊町・豊平町・音戸町・瀬戸田町・沼隈町の九つの地域で総合型地域スポーツクラブが発足している。県西部地域各所でも取り組みが始まろうとしている中、地域初となる総合型地域スポーツクラブ「さいきスポーツクラブ」(仮称)が先頭を切っていよいよ発足する。


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