WEBタイムス 平成15年(2003年)12月12日801号
 社会・福祉

「大規模林道は不要不急の公共事業」 民主党松本大輔氏が廿日市市吉和細見谷を視察

ホームへ戻る目次へ戻る
写真
松本大輔衆議院議員(右)が細見谷を視察した
 【廿日市市】広島二区選出の民主党衆議院議員松本大輔氏(三二)が六日(土)、廿日市市吉和細見谷の大規模林道建設予定地を視察した。同市の住民グループや研究者らでつくる細見谷保全ネットワークが、現地の動植物の生態や地質上の問題点などを説明した。
 視察したのは、独立行政法人緑資源機構が事業主体となって整備する大規模林道大朝鹿野線戸河内吉和区間のうち、来年度に着工を予定している二軒小屋(戸河内町)―吉和西工事区間十四・四キロ。
 一行は国道488号線に接する吉和側から、未舗装状態の十方山林道に進入した。「七曲(ななまがり)」と呼ばれる曲がりくねった細見谷南西地域では、すでに地滑りが起きており、コンクリート製よう壁の亀裂もあった。同グループは、晴れた日でも水溜りができる未舗装の凸凹道をアスファルト舗装した場合、地下の侵食が進み、路面が陥没する恐れがあると懸念している。
 さらに、十方山林道沿いに広がるブナやイヌブナ、サワグルミなどが生い茂る渓畔林(けいはんりん)に分け入り、クマのつめ跡やふんなどを見つけた。同行した広島フィールドミュージアムの金井塚務会長は「クマが豊かに暮らすことができる場所は、県内ではほかにない」と指摘し、「えさを与えず、ごみを出さず、一定の距離を保てば上手に付き合える。施策に生態学的な視点が欲しい」と訴えた。
 視察後、松本氏は「不要不急の公共事業であり、(大規模林道に)ニーズがあるとは思えない。失われようとする自然の価値の方が大きい」と話していた。


記事の内容、及び著作権について