WEBタイムス 平成15年(2003年)3月14日764号
 地元行政

小田町長 「事実上財政破たん」 水族館会計から借り入れ 宮島町新年度予算案

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 【宮島町】施政方針演説で佐伯郡宮島町の小田和宣町長が「十四年度末には財政赤字を補てんするための基金が底をつき、事実上、財政破たんの状態になっている。当然のこととして緊縮予算を基本とした」と説明した同町の新年度当初予算案が十日(月)に開会した三月定例会に上程された。一般会計は二十一億七百三十万四千円で、前年度比五・七%増で、特別会計十三億八千百八十万四千円と合計すると、前年度に比べ二・四%増加の三十四億八千九百十万八千円となっている。
 二年ぶりのプラスとなった大きな要因は、新規事業で消防兼救急艇更新整備費として一般会計の約一割を充てているため。実質的には、六億三千四百万円の財源不足で、宮島水族館事業会計から五億円を借り入れている異常事態だ。
 一般会計歳入を見ると、財源の一四・四%を占める町税が三億三百八十八万一千円と前年度比〇・一%の微増となっている。個人町民税は四%減。法人町民税は一七・一%、固定資産税は新年度から滞納繰越分を計上したことから〇・六%と、ともに前年度に比べ増加している。同じく約二割強を占める地方交付税は、四億五千万円と同じく一〇・九%と、町にとっては大きな減額となっている。
 これまで財源不足を補ってきたため、同十四年度末で残高が二億七千四百十八万一千万円と、ほぼ底をつく財政調整基金。町国民年金印紙等購入・奨学金貸付・老人等居室整備資金貸付の三つの基金を取り崩し九千六百四十万円をねん出し、財政調整基金に組み込んだ。が、前年度当初予算案(六億三千五百万円)に比べ、約六分の一の一億二百万円しか計上できず、苦しい台所事情を如実に表わしている。
 一九九〇(平成二)年度末には合わせて九十三億六千八百二十五万二千円もあった各基金の合計残高が、来年度末には約三十分の一の三億九千六百八十七万八千円まで枯渇する見込みだ。
 基金不足分は、これまで手付かずだった宮島水族館事業会計建設改良積立金の約二十億円から五億円を借り入れる事態を呼んでいる。予定では、一年据え置き九年償還となる。
 町の借金、町債も対前年度当初比倍増の三億四千八百九十万円と跳ね上がっている。特に、臨時財政対策債が前年度比六六・九%増の一億三千九百六十万円と目立つ。町債の残高総額は、同十五年度末までに十二億七千三百十二万一千円の見込みになる。
  歳出では、教育費が前年度に比べ一四・八%減と、最も減少率が激しいが、宮島幼稚園の屋根全面改修工事(前年度二千五百四万円を計上)が完了したため。
 新規事業では、消防兼救急艇更新整備事業に、二億百五十四万七千円を充てている。現在、使用中の消防兼救急艇「みかさ」が一九八一(昭和五十六)年二月に竣工以来、船舶火災や水難救助活動、警戒出動などを繰り広げてきた。船全体に金属疲労や配管・配線の劣化などの老朽化が見られるため、新たに設計・建造などを委託する。来年二月に完成、五月ごろ運用開始の予定。
 一九七四(昭和四十九)年の開館以来、三十年を迎える歴史民俗資料館。バリアフリーの必要性や施設の老朽化、展示環境などの整備の必要性などから施設改修についての基本構想・計画を策定するために四百八十七万二千円を計上している。実際の工事については、合併後を予定している。廿日市市以西での合併をにらみ、任意協議会など立ち上げのための広域行政調査研究会負担金三百万円を組み込んでいる。


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