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広島市植物公園の栽培・展示管理員 磯部実さんが植物園功労賞 ランの普及に貢献 新品種も生み出す

2020年09月25日
カトレヤの新品種を生み出すとともに、ランの普及に貢献した磯部さん
 【佐伯区】広島市植物公園(同市佐伯区倉重3丁目)の栽培・展示管理員の磯部実さん(65)が、公益社団法人日本植物園協会の「植物園功労賞」を受賞した。磯部さんは、カトレヤの交配で新品種を数多く生み出し、同公園であった世界蘭会議広島大会の展示会を担当しランの普及に大きく貢献したことなどが認められた。
 同賞は、2013(平成25)年に創設された。植物の育成や植物園の発展に貢献した人を表彰し、過去7人が受賞している。
 磯部さんは、中学生の頃から植物に興味があり、大学では農学部で主にランの発芽を研究。同公園開園翌年の1977(昭和52)年に入園した。同公園がランに力を入れていたこともあり入ったそうだ。磯部さんは、温室植物を担当。国内外のラン科、熱帯・亜熱帯性植物を中心に収集。栽培技術の開発を進めてきた。特にエビネやカトレヤの交配に注力し、約50種の新種が花開いたという。約十年の歳月をかけ、直径約15cmの大輪を咲かせたカトレヤもあるそうだ。新種に加え、「野生で絶滅しそうな種を少しでも残したい」と種の継承にも力を入れてきた。
 「良い経験になった」と振り返るのが、1987(昭和62)年の同広島大会。32歳だった磯部さんは、メーン会場となった同公園の展示会を担当。約三年前から準備し、5、6月に咲くランを3月24日~4月5日の開催に合わせ開花するよう研究。そのかいもあり日本の野生種約240種のうち89品種を展示することができた。多い時には一日1万人以上が来園するなど成功を収めた。同会議をきっかけに、毎年、春には、同公園では独自にラン展を開いている。「これだけランがそろう植物園はないのでは」と自負する。
 ランの栽培はライフワークと言う磯部さん。「他の職員のサポートがあったからこそ。私個人というより植物公園で受賞したようなもの」と賞状と副賞の剪定はさみを見つめていた。他県の植物園からも相談を受けるほど。「ランというより植物を通して多くの人と知り合うことができた。今後は、培った知識、技術、経験を後輩に引き継ぐことが私の使命でもある」と話している。

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