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西広島企業探訪

2017年08月11日
写真上から三上会長(左)と久城社長。現社屋とドローン。最下段は、昭和40年代終わり~50年代初めごろの銀山町店
広島市西区 松本無線パーツ株式会社

電子部品販売基盤にアマチュア無線機、オーディオ、パソコン…。時代を乗り越え今、ドローンも取り扱い

 昭和30年代~50年代に広島で育った男子には、社名を聴いて懐かしさを覚える人が少なくないだろう。当時、大人の趣味として一時代を築いたのがアマチュア無線だった。インターネットや携帯電話の無い時代。国内はもとより遠く海外の人たちと交信する夢を育んだ。国家資格の免許に、高額な無線機が並んだ見かけなども相まって、同社の店舗はあこがれる子どもたちであふれた。社名は今も多くの人の中に浸透している。久城社長は「初対面の人に「昔、行ったことがある」と言われ、話のきっかけになりますよ」と笑う。
 創業は大竹市で1955(昭和30)年。今でいうジャンク品、米軍岩国基地からの払い下げ品を販売したのが始まりだ。払い下げ品の中には測定器や通信機、ラジオが数多かった。中古品が輝いて見えた時代。高度成長期が目前に迫っていた。
 その後広島市の十日市(九間町)に移り、68(同43)年に法人成り。銀山町に自社ビルを建てた。「キャバレー・チャイナタウンがあって、銀山町の元証券取引所のあった場所の近く」(三上映徹会長)。もう払い下げ品を取り扱わず電子部品などを中心にした。さらに、アマチュア無線機に、ブームの到来していたステレオとオーディオ機器や部品など幅広く取りそろえた。やがて手狭になり商工センターに本社機能を移転させる。
 無線機が主力と思いがちの社名だが、売上の基盤は、創業時から今も変わらず電子部品関係だ。つまみや電源コードから基板、長さ1・5?程度の抵抗器、テレビの電源を入れると明滅するLED…。「一般消費者に直接かかわらない、昔から変わらない形で供給されている部品が多い。法人の製造現場で使う機器の内部に使われている部品とかね」(久城社長)。
 顧客法人からの要望で機器や基板などをカスタムメイドする取り持ちをして納めたり。取引先は県内がほとんど。長期取引が収益の根幹だ。
 一方、「電器屋が来る電器屋」として店には当時から今も業者が買い物に訪れる。「昔は客から持ち込まれた商品を修理する部品を買いに来た。今は、そうした技術のある人が少なくなった」と三上会長は寂しげでもある。
 大人のアマチュア無線グループ、中学高校のアマチュア無線部などたくさんあった当時、店には学生服姿が目立った。オーディオ、マイコンにパソコンなど自作する人も数多く、それぞれの愛好家が訪れた。今も、古参客が途切れず新たな世代も来店する。夏休みの工作に役立つ電子キットセット販売や製作教室も開く。
 オイルショックやバブル崩壊、リーマンショックなど乗り越えてきた。久城社長は「タイムリーに新しいカテゴリーが出てきて取り組んでいます」と言う。
 その一つが、今、ドローンだ。取り扱いのきっかけは、世界シェア7割を占める中国メーカーからの売り込みメールだった。新しいカテゴリーではあったが、今までの商品とさほどかけ離れてはいないと、昨年中国を訪れ話をまとめ販売を始めた。「人が直接行ったり見たりの難しい場所を見たり、新しい視点で見ることで新たな事業拡大を考えられる」と見る。オリジナルドローンでのレースなどの楽しみ方もある。
 同社では、ドローンの飛ばし方体験教室を不定期で開催している。
 「困った時の松本無線」と呼ばれて支持していただいています。代替わりしながらお付き合いの続く法人もあります。今後も人対人のお付き合いを大切にしていきたいですね」(久城社長)。
     ◇
【代表取締役会長】 三上 映徹
【代表取締役社長】 久城 康裕
【本社所在地】
広島市西区商工センター4-3-19
TEL 082-277-4422(本社)
FAX 082-277-4426
HP: http://www.matsumoto-musen.co.jp
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